バイオナノシステムズ研究会

バイオナノシステムズ研究会に寄せて
   理化学研究所次世代スーパーコンピュータ開発実施本部・副本部長
茅 幸二


  科学技術基本計画第2期に、ナノテクノロジーが重要分野と位置付けられた結果、科学技術振興機構の戦略的創造研究としてナノテクの10領域の研究が平成14年から発足した。そのひとつとして自己組織化、分子配列制御などをキーワードとしたバイオナノシステム研究があり、筆者が総括を務めた。そこには、生命科学、生物物理そして化学の先端研究者による10チームが構成され、その成果に対し高い評価を与えられ終了した。

しかし、自己組織化の本質は、生命機能の本質でもあり、長期的視野で解明されるべきものとの立場から、平成16年に領域内に若手の会が発足し、この事業に参加した若手の研究者が総計10回の若手研究会を開催し、未来指向の議論を通じて若手同士の連帯を深めた。クレストプログラム終了後も、若手の活動は継続され、今日に至っている。若手の会が始まってから7年を経過し、参加される研究者の多くの方々が、独立したPIとして活躍されている現状である。

  一方、生命科学の研究も、現象論的科学からより定量性のある、しかも部品の科学からシステムの科学への動きがみられる。理研においても、柳田敏雄氏をリーダーとして「生命システム科学研究センター」が発足した。そして、同じ神戸の地に世界最速を誇るコンピュータが、生命科学の定量化を加速する強力な武器として登場した。また、分子科学分野においても特定領域研究「分子高次系機能解明のための分子科学」が最終年度を迎え、それを機に分子科学研究所も、構造科学としての分子科学から機能科学へと変革を試みる動きがある。

  このような動きの先駆けをされた本研究会の皆さんが、研究会での討議を発展させ、新しい方向へ向けて研究を実行されることの重要さを理解し、この研究会を実りあるものにされるよう切望する。



前のページに戻る

ページの先頭へ

HOME > Conference

Copyright 2011 バイオナノシステムズ研究会. All Rights Reserved.